Fさんの太鼓判

先月の十五日に父が死んで、今週の日曜日に四十九日の法事になる。肉親を失くすのは36年前、一月に祖母、そのひと月後に祖父と死んで、それ以来のこと。大学を卒業して塾に勤めて、そんな冬だった。その時の塾長、H先生は音信の度、父母の様子を気にしてくださっているが、まだ父の死は知らせていない。「生きているから安久先生は幸せだ」の意味が今更良く分かる。一月の下旬に施設の担当医師から話を伺い、長くはない事を覚悟した。それから「看取り期間」ということで面会ができるようになったが、大概眠っていた。眠っているのを起こして声を掛けた。私の方は毎晩睡眠導入剤を飲まないと眠れなくなった。一錠飲むところを半分で十分効く。山に行く前の晩と山小屋では必ず飲む薬。飲んで床に入ればいつの間にか眠っているし、途中目覚めてもまたすぐ眠れる、有難い薬だ。今日高田集落を通る時、レンギョウを見かけた。明るい黄色の花。マンサクより前にレンギョウを見るのはずっと山に行っていないから。それと、ふくらはぎの肉離れでランニングもしていない。少し良くなったと思って走ると更に悪くなる。故に19日にあった新潟ハーフは欠場、2日の笹川は法事と重なったが、この足ではどうせ出られなかった。2007/4/30に鷲ヶ巣山下山中に捻挫して、ほぼ二ヶ月登山ができなかったことがあった。マラソンも始めた頃だったから、また全力で走れる足に戻れるのか不安に思ったのを良く覚えている。マスターズ陸上の全国覇者Fさんがコラッシェで私の肉離れを診断して、三ヶ月は掛かると太鼓判を押してくれた。もう二ヶ月なら燕も五泉も終わってしまう。元旦の頃が懐かしい。