オッドアイ・Tの猫とその一味

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オッドアイ Tの猫とその一味 第三回「人生に落とし穴はつきもの」

なぜか猪の代わりに穴に落ちたのは私だった。どしんと地面に落ちるとすぐ目の前に尖った杭がある。運の悪い猪なら、まっすぐこの杭の上に落ちて一巻の終わり。運が良かったとして2週間竹竿にぶら下げられて干物になる。自力では上がれそうもないので私は声を...
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オッドアイ・Tの猫とその一味 第二回「Tの罠にまんまとはまる」の巻

夢の続きが見たくてすぐ眠り、稀に夢の続きが始まることがある。しかし、目覚めた時の疑問や感情が反映されてそれは意図的なものになりがちだ。慰霊碑まで戻って、その裏に書かれた文字を読んだら例えばこんな風に書かれているだろう。「平成10年9月10日...
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オッドアイ・第一回「笑って死ななければ生きてきた意味はない」

オッドアイ・Tの猫とその一味「第一回、にしては長過ぎた、の巻」 私が中学生の頃、隣の叔父の家で犬を飼い始めた。もらってきた中型の黒い雑種だったと思うが、玄関に繋がれた犬を飼い主以上に可愛がったのは私の母だった。飼い主より母に慣れて、二...