蝶ヶ岳2025/7/13-15

蝶ヶ岳は会の山行4回目。最初は2010/7/31-8/3パノラマ銀座、 燕から常念を経て蝶、2度目は2015/8/22-24、今回と同じく徳沢にテントを張って2日目に横尾から登り長塀尾根を下った。三度目は2019/5/4-6常念から蝶。一番眺めが良かったのは初回の最終日、下山する朝に見た槍穂のモルゲンロート。残雪期の槍穂を眺めながら歩いた5月の山行も素晴らしかった。ただ今回の天気はさほど期待できない。元々白馬から雪倉、朝日岳に行く計画だったのだが、最終3日目の朝日小屋から蓮華温泉に戻る日の天気が悪過ぎた。ほぼ一日土砂降りの中の登行に敢えて挑むほど若くはない。焼石、蝶、恵那山と代替地の中で比較的天気が良さそうなのが蝶で、過去3回とも参加している、今回担当の高橋さんが「蝶なら行きたい」と大変蝶に好意的な発言をし、蝶未踏の二人も意欲を示したので、蝶に決まったのだが、今までのような眺望は期待できないだろうと、私は密かに悲観していた。関川5時発、米山、梓川Pと寄って、沢渡からタクシーで上高地10:45≫河童橋≫小梨平の食堂で昼食≫明神≫14:10徳沢

いつものように梓川Pで休憩。天気が良ければ見える常念も雲の中。上高地も曇りか。

沢渡からタクシーで上高地バスターミナル。2時間先の徳沢までテント泊の重い荷物を担ぐ準備。

上高地は予想外に快晴。先週の上高地の2日目のように奥穂と吊り尾根が良くみえている。人がごったがえして河童橋が落ちそうだった。

下流に焼岳もくっきり

小梨平キャンプ場の堤防で

込み合う河童橋周辺の食堂を避けて小梨平の食堂へ。河童の川流れカレー(KKK)

明神へ向かう途中、背後は明神岳

明神までは観光客が大半

明神から先、梓川上流に見えるのは大天井岳

前穂高も見えてきた

徳沢に着いてテントを張り乾杯

雲が下りてきて前穂を隠し始めた

2日目蝶ヶ岳 5:08発≫6:04横尾6:16≫6:57槍見台≫9:32稜線分岐9:42≫10:03蝶槍≫分岐≫10:50蝶ヶ岳ヒュッテ11:40≫11:50蝶ヶ岳頂上12:00下山≫12:51長塀山≫15:28徳沢

キャンプ場を早朝に出発。明神、前穂のモルゲンロート。

パノラマコースに繋がる新村橋は架け替え工事中だった。大学の時、パノラマコースを通って涸沢に着いたが、3日間雨にたたられテントから出られず、食料が尽きて引き返してきた苦い思い出がある。その時越えられなかった大キレットは何年か後に槍の方から越えてきた。

横尾到着。右は屏風の頭、左に前穂高

横尾から蝶ヶ岳への急登が始まり、槍見台から見えた槍ヶ岳(右)、中央に南岳、左は屛風ノ頭。

樹林帯を抜けると大パノラマ。この時はまだ雲がかかっていたが。

稜線分岐到着。雲が少しずつ上がっていく。

蝶槍に向かう


蝶槍到着

槍が見え始め、ほぼ全部が見え始めた。

分岐に戻る途中、ようやく全部が見えた。右から槍、大喰、中岳、南岳、大キレット、北穂、涸沢、奥穂、前穂。

息を呑む大パノラマ

南岳から前穂まで

美しいの一言。槍から前穂まで3泊4日、繋いで歩いたのは2018/7/15-18

槍から南岳

蝶ヶ岳ヒュッテに着いて昼食

蝶ヶ岳頂上

右奥の砂地がテント場。石山さんがライチョウ騒ぎを起こした場所。ライチョウがいると誰かが言ったのを聞きつけた石山さんが大声で我々に伝え、その声がテント場全体に届いたため、全部のテントから人がどっと出てきてどこだとこだと大騒ぎになったのであった。ライチョウは誰も見つけられず、ハイマツの中に1羽のホシガラスを私は見たのである。

大パノラマを見ながら長塀尾根を下山

ハクサンイチゲの群落

キヌガサソウ

下りの最初だけ花畑が広がり嬉しがらせたが、後は樹林帯の長い長い下り

ようやく徳沢に到着

徳沢園でソフトクリームまたはビール

今日見た景色に乾杯

3日目 夜中から降り始めた雨が止まず、朝食を済ませ、テント内の片付けをしながら止むのを待つ。そして小降りになった9時前にテント撤収し9:10発≫10:40ビジターセンター11:00≫バスターミナルからタクシーで11:50沢渡第二駐車場≫沢渡食堂「しもまき」で昼食≫梓川、米山P寄り18:30関川着

小雨になるのを待ってテント撤収

2泊世話になった徳沢キャンプ場を出発

明神、こんな日でも観光客は続々と絶えない

河童橋

バスターミナルのインフォームセンター前で雨具を脱ぐ

ノンアルで乾杯!ここは沢渡の端にあるしがない食堂「しもまき」。槍から前穂まで繋いで歩いて下山した際もここに入った。

 蝶ヶ岳の天気をてんくらで毎日見ていたが、雨は降らない程度で見晴らしは良くなかった。それを言えば急坂を登るテンションが下がるだろうし、良いとも言えなかったが、前日、そして当日の朝の天気が期待を持たせ、てんくらの見晴らし予報も「まずまず」と微妙な表現になっていた。つまりは登って見ないと分からない。それが途中の槍見台で見た景色のまま、稜線に出れば圧巻の展望。これ以上望みようもない眺望。下山した後に飲んだ食堂「しもまき」のノンアルコールビールが特別美味しかったのは、一本おまけしてもらったからでなくて、あの景色の余韻の中にあったからだろう。