花のバッジ、ストラップ

小学生の頃は花が好きで、庭の一角に自分の花壇を持っていた。大学の時に誘われて始めた登山では、写真の中に沢山の花が写っているのに、その一つさえ名前を知らないで済ませていたようだ。それは初めて朳差に登った時に、タカネナデシコを高山植物だとは思えず、誰かが植えた園芸種だと思ったことからも推測がつく。山登りを続けているうちに花の名前だけは覚えた。三つ子の魂の残滓なのかもしれない。最初は刺繍の缶バッチ。売られている場所、店で値段は違うが、安ければ400円しないし、高くても600円位。その値段制限の中で、刺繍という手段で、花それぞれの特徴を出していると感心する。これは日本の賃金ではできないから、東南アジアの片田舎の貧しい家庭で作られたものであろう。母親は一日16時間掛かって10個、学校にも行けない娘は5個で計15個、週一回、缶バッジの道具と材料を提供している仲買人が来て、一個10円、合計105個、合計1,050円。コマクサの葉の繊細さはどうだ。彼らは本物を知らないまま生まれた土地で生きていくしかないのである。

これら刺繍の缶バッチはどこにでも売っている物ではない。バッチの台紙に売っている場所が書いているが、上高地、森吉、白馬、栂池自然園、安達太良など限定なのだ。だから買える機会が少ない。

これは「山賛歌」さすが精緻でデザインも良い。

2は八島湿原のビジターセンターで買った物。

野葡萄の美しさを知っている人がいて、そのことに先ず驚いた。そしてその美しさを見事に描き切っている表現力、技術。

越後駒の駒の小屋で買ったストラップ。③④以外は裏に越後駒が描かれている。①カタクリ②イワウチワ③ミズバショウ④コオリユリ⑤ゴゼンタチバナ⑥イワハゼ いずれも良く描かれている。③④はどこで買ったか分からないが、おそらく駒の小屋か、麓の薬師の湯だろう。⑦は登山用のコンロ。とても希少。題材に飽きたのか、容器の支える部分がマンサクの花弁のように見えたのか。