「大キレット」は学生時代にSさんと通ったので、数年前の会山行も計画できたが、「不帰(かえらず)の嶮」と「八峰(はちみね)キレット」は先ずは独りで行こうというのが宿願だった。山雑誌では大キレットよりやや難度は低いと書かれているが、実際のところは歩いてみないと分からない。一人の利点はマイペースで歩けることだが、不利な点も多い。最大の難点は万が一滑落した場合などの対処。どこに落ちたか分からなければ捜索は困難を極め、どれだけ迷惑を掛けるか分からない。また、自分の意志だけで行程が決められることもある意味、欠点。つまり弱気の気まぐれが許される。不帰に怖じ気づいて2日目に鑓温泉から猿倉に下山するのも可能、疲労を理由に唐松から八方尾根を下ることもあるだろうし、五竜から先、八峰を回避し遠見尾根を辿って戻ることもできるのだ。ただこんな変更は以前のように簡単にはできない。山小屋が予約制になったからだ。それがしがらみとなって予定どおりの山行になったのかもしれない。 初日は白馬、2日目不帰の嶮を越えて唐松、そして五竜山荘まで。この2日目のコースタイムが長いが、唐松岳頂上山荘に泊まれば3日目がその分長くなる。3日目五竜から八峰キレットを越えて鹿島槍、冷池山荘。最終4日目は天気が良ければ爺ヶ岳を越えて扇沢へ。天気が悪ければ赤岩尾根を下って大谷原へ下山の計画。
初日 3時発。中条・新発田間事故のため下道、また433号の通行止めのため大回りし、栂池ロープウェイ駐車場に着いた時は6:50、7時始発のゴンドラには長蛇の列で大幅に登山開始が遅れ8:30。この日は14時から雨予報なので、ほぼ休みなく登って9:24天狗原10:12乗鞍10:42白馬大池休憩12:35小蓮華13:19三国境14:04白馬岳14:15白馬山荘
2日目、白馬山荘~五竜山荘に続く