どこの稜線も稜線歩きは素敵だが、素敵というほど平坦な稜線は一つもない。中ノ岳から望めば小兎との間に大きな鞍部、兎岳と大水上山の間にも凹、あとは笹原の平坦な道に見えるが、そんな平坦な稜線はどこにもないと、覚悟と希望を秘めて丹後山へ続く尾根を辿った。5:40日の出≫5:50中ノ岳避難小屋出発≫6:00中ノ岳6:10≫7:23最低鞍部≫8:27小兎岳≫8:54兎岳9:25≫9:57大水上山≫10:19利根川水源の碑≫10:55≫10:59丹後山避難小屋(昼食)11:45≫12:19シシ岩≫13:11四合目(休憩)14:47林道に下山(三国川に降りて水をがぶ飲み)15:00≫林道歩き15:45駐車場に戻る。
日の出。左のヘルメットを被った若者はこれから八海山へ向かう。越後三山縦走の最難関、入道岳までの痩せ尾根へ。
「ゆっくり、慎重に」にと声を掛け、その彼を見送った。
我々も小屋を後にする。この小屋からそれぞれ四方に去るのである。八海山へ、越後駒へ、十字峡へ、そして丹後山へ。
中ノ岳から避難小屋と越後駒、八海山
登ってきた十字峡への道を右に分け、尾根を進む。
左の岩山を越してから鞍部へ
中ノ岳を振り返る。
左奥が兎岳、それから右に折れて、大水上山、丹後山(中央の平坦な山)と続く。
右の尾根が昨日登ってきた道。奥に雨量観測所がポツンと見える。
最低鞍部への下り
いくつかの岩山は巻いて通る。
右が小兎岳、左奥は荒沢岳。
小兎岳の登りから中ノ岳を振り返る
小兎岳と兎岳の鞍部にあった池塘
兎岳の登り、中ノ岳の両脇に越後駒と八海山が見えてきた。
兎岳。そこから荒沢岳へ続く稜線。裏越後三山縦走の道。
兎岳で。同宿し、同じコースを取った、石川から来らたれた男性が写真を撮ってくれた。この人とは丹後山避難小屋でも話をしたが、そこからの下山道で追いつくことはなかった。
兎岳からの越後三山
兎岳から大水上山へ
真ん中の尾根は大水上山から平ヶ岳へ続く。左奥に燧、そして平ヶ岳、中央やや左が至仏山か。
中央に大水上山、その先に利根川水源の碑のあるピーク、そして丹後山と続いている。その先尾根は、中央の目立つピークは越後沢山、本谷山へと続くが、道は無い。左は下津川山、小沢岳だろうか。
大水上山へ
兎岳を振り返る。左は中ノ岳。
兎岳、小兎岳、奥に越後駒が覗き、中ノ岳、そして八海山。
大水上山から兎岳、中ノ岳、八海山。
この谷が利根川源流、群馬県。
大水上山から丹後山までは新潟、群馬の県境。
利根川水源の碑
この手前で会った若者は(中央にポツンと)裏越後三山縦走中、昨日は「陽の水」に幕営、今朝兎岳にザックをデポして丹後山をピストンしてきたと。
笹の平原の向こうに丹後山がある。右奥は巻機。その手前はネコブ山、下津川山と続く尾根で道は無いようだ。
前に行ったり後ろに回ったりして写真を撮る私は田中ヨウキのカメラマン(多分複数にいる)より忙しい。
まだ行ったことはないがこの感じは双六から槍を見るアングル。
丹後山到着
丹後山から少し先に建つ避難小屋
黄色いタンクが雨水を貯めている。その水を貰い、お湯を沸かしコーヒーを飲んだ。
笹の平原は続くがもう道は無い。ここから右に曲がって尾根を下る。
下りの初めは広い尾根。六日町市街を正面に見て下る。
右にはこの眺望がずっと。
丹後山を振り返る。ピークのない笹山。
シシ岩を通過。
シシ岩と丹後山を振り返り見る。
真ん中の尾根が昨日登った日向山から中ノ岳。左奥の尾根が阿寺山から八海山(五竜岳)の 尾根。先般登り降りした屏風道、新開道はこの尾根の後ろに隠れている。
足を止めては眺める。
左側1560mの日向山が高く見え始めたのでだいぶ下ってきた。
後半はブナ林の急坂を下って林道に着く。
三国川(さぐりがわ)沿いの林道歩き約45分。ここだけコースタイムより長く掛かった。
駐車場に戻って振り返り見た奥の山は
丹後山だった。右の突起がシシ岩。
帰り支度をしている時戻ってきた青年は多分今朝暗いうちにここを出発して、我々が二日掛けた道を一日で歩いたのだろうと思われた。健脚の人に多数会った山行でもあった。そして台風一過で爽やかに晴れ切った二日間の僥倖。8月1日に二度目の越後駒、9月20日に今まで行けなかった八海山八峰、入道、そして今回の中ノ岳と、短期間に越後三山に登った。裏、表の縦走もいつか。