頭巾山(ずきんやま)は光兎山の後ろにある山で、登山道は無いが光兎山より高い山だ。光兎山に登らず左右から沢伝いに登って光兎山の真後ろの鞍部「カンニャ越え」から頭巾を目指す方法と田麦から全く別な尾根を辿る方法があるが、分かり易いのは光兎越え。時間と距離は光兎山頂で行程の半分だから、とにかく急いで光兎山までは2時間20分で着いたが・・。
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光兎山7:17ここからが本番。アイゼンを履き、ストックを斜面の木に引っ掛けてデポしピッケルに持ち替えた。
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東斜面を300m下ればカンニャ越えの最低鞍部に着くが、急斜面に残った雪は崩れそうで、おっかなびっくり慎重に下った。
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カンニャ越えに降り立ち、しばらく歩いて300mの斜面を振り返る。藪は密で通れず、雪の張り付いた斜面はいつ崩れるか分からない危険な状態だったので、この時点で登り返すことは諦めた。つまり尾根を回って田麦に下ることを決めた。
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前頭巾辺りから光兎山を振り返る。
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前方、中頭巾、奥頭巾、そして奥に白いのが頭巾山。
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途中の鞍部から光兎山を振り返る。
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密藪もありときどき道跡もあり、雪のあるこういう尾根もあった。
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頭巾山が近くに迫ってきた。
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マタギの切り付けが散見された。
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光兎の左に見えるのは雷峰と観音峰か。
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尾根が左に折れて、その先が頭巾山頂。
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山頂10:40 光兎山頂からほとんど休まずに約3時間。
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飯豊方面。真ん中を横切る尾根の後ろに金丸集落らしきものが見える。
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光兎山。ここより50m低いはず。
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左奥に鷲ヶ巣、右の白い山は以東か。
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先に進んで頭巾山を振り返る。
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鷲ヶ巣山
藤沢川右岸の尾根を下ったつもりだったが、実際はもう一つ先きの尾根を下って難儀した。尾根を間違えたことに気づいたのは着いた場所が田麦でなく大栗田だと分かった時だが、痩せ尾根と密藪に進捗せず、一体いつまで続くのかと思った時に尾根の左奥に白く細長い林道が見えた。そしてそれを目指して尾根を反れて斜面を下ると、にっちもさっちもいかない薬研のような沢となり・・・・。這う這うの体で目指した林道、しかしその林道、実は河原だった。川に沿ってできた細長い砂地の河原を林道と見間違ったのだ。それからは雪解け水の川を漕いで下る。あまりの冷たさに我慢できず、度々陸に上がる。それを繰り返してやっと着いた集落。田麦のはずが、村上市の大栗田。藤沢川のつもりで下ってきたのは門前川。幸い大栗田には親戚がいたので、中束まで送ってもらった。
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光兎山を正面に見ながら密藪を下る。
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川漕ぎに冷えて時々河原に上がる。
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こういう河原を道と間違ったようだ。
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漕ぐ川の岸に咲いていた花、アズマシロカネソウ、忘れられない花になった。
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桜を見る頃里に着いた。
教訓の多い未熟な山行だったが、一人で良かったとつくづく思った山行でもあった。間違った尾根を下って、川の下流に集落があって良かったが、滝があったらどうなっていただろう。追記 光兎山にデポした一対のストックはその後平田大六さんが探してくれたそうだが見つからなかった。