連休に一人朝日に登る。今まで入ったことのない大井沢から障子ヶ岳を通って天狗角力取山の小屋で一泊、狐穴小屋で一泊。天気の良い連休だったが、夏のシーズンが終わり、紅葉にはまだ早かったので、二つの小屋とも利用者は多くなかった。狐穴の小屋での夕食時、八月の末に関川村で遭難死があったことを話題にしていた。征平さんのことだが、黙って聞いていた。
手前が紫ナデ、奥が障子ヶ岳。
障子ヶ岳への道
障子ヶ岳近くで振り返ると
障子ヶ岳を下り始めた辺りで驟雨が来た。茂みに入ってやり過ごし、先を急ぐと天狗小屋が見えた。右上の平らな高みが天狗角力取山である。
いずれも単独行らしかったが、同じ小屋泊まりでもその輪の中に入ることはできないし、しようとも思わない。
二日目。天狗角力取山から見る以東岳。
昨日越えてきた障子ヶ岳。
今日行く尾根の向こうに朝日の主稜線。真ん中に寒河山、左奥に大朝日、左奥の尾根は日暮沢から竜門に至る尾根。
主稜線三方境に着いて、狐穴小屋と以東岳。
小屋に荷を置いてから北寒河山に。そこから三面に通じる道を少し下った善六池と以東岳。
狐穴の管理人は気遣いが徹底していて、僕のような者にも声を掛けてくれた。管理人さんがそうめんづくりを提案し、みんなで作っている場面。この時つゆに鯖缶を入れるとおいしいと分かり、以降そうしている。
大きなカメラを持っていた僕が記念写真を撮ることになり、いつかそれを額装して小屋まで運ぶ約束をしたが、今だ果たしていない。人のいい管理人さんは多分右端の青いトレパンの人。
翌三日目の朝、小屋を後にする登山者はそれぞれの方向に歩を進める。
旅の最後、樹間から障子ヶ岳が見えた。
