館長はこの山の麓の集落、朴坂に生まれ、生活してきて、朴坂山自慢の第一人者である。一等三角点、秋の金屏風のような紅葉、女川河岸段丘の眺めなど、自分が作ったもののように自慢するのである。ただ冬の朴坂山は五頭と違って登る人はいない。1月ならラッセルだが、思いの外雪が深く、途中撤退。
先頭を交代しながらラッセルで進む。
時間的に登頂は無理と判断、ここまでとする。
少し下ってテントを張り、昼食。
一気に下山。
館長の二つの眉毛だけが作り物のように疲れを感じさせないのであった。