高原山(釈迦岳・鶏頂山) 2023/12/3-4

天気の良い関東の山へ行く時候となった。長いトンネルの向こう、群馬がより近くて良いのだが、行きつくした感がある。妙義は残っているが、表も裏も連れには無理だろう。栃木の高原山は一等三角点、展望の山とある。「天気が良ければ富士山も見える」は好展望地の決まり文句だ。5時関川発≫磐越道から東北道(途中事故による通行止めで矢吹から白河間下道)、10:30西登山口10:40≫12:40鶏頂山(軽アイゼン履く)13:00≫14:03釈迦岳14:19≫16:00駐車場
駐車場に戻ると、一台車が残っていて、車中泊して明日の朝霧氷を撮りに再び登るだと言う。まだ下山しない我々の車のナンバーが新潟なので興味を持ったらしい。話をしていると「光兎山」の名前が出てきて驚いた。茨城の人なのに光兎山には二度、その他風倉山、木六山、菅名岳などにも登ったと言う。最初に「三国峠は雪か」と聞いてきたのは、高速道路は使わず一般道を走るからで、そうして車中泊で全国の山に登っているようだ。私なんかは足元にも及ばない、様々な沢山の山好きがいると改めて思った次第。もうひとつ私より年配の方の話をすると、翌日鬼怒川の龍王峡をハイキングして、むささび茶屋というところでコーヒーを飲んだ際、そこの御主人(兼給仕)と話をしたが、毎日駐車場からこの茶屋まで荷物を背負って往復するのだという。以前と比べて飲み物食べ物を持参する人が多く、たいして儲からないが、健康のためにこの仕事を続けていると言っていた。

行きは磐越道を。磐梯山SAに寄ると雪の磐梯山が良く見えた。

高原山は鶏頂山、釈迦岳等の山群の総称、その最短の登山口がここ、西登山口。他に車は四台だが、三台は県外。登山口が多いからと思ったが、頂上にも人はいなかった。雪が降り、もはや冬山だからかもしれない。

鶏頂山神社の鳥居からスタート

最初はなだらかなカラマツ林。すぐ横は鶏頂山スキー場だが、見た感じは閉鎖されて何年も経ったようだ。

雉撃ち場所を探す我は。出すべき所で出なくて、出さざるべき所、タイミングで出さざるを得ないのが残念。すっかり落葉した林は身を隠す場所がないかと心配したが、思わぬ凹みがあった。それに深く積もった落ち葉で容易に現場を覆うことができて、最良の雉場であった。

この二三日の寒波がもたらした雪

稜線への急坂

稜線に出ると正面奥に釈迦岳(高原山の最高峰1794m)

霧氷の中を先ずは鶏頂山へ

鶏頂山山頂。これから行く釈迦岳が正面で、左は御岳山、右は中岳。

鶏頂山神社(1765m)

軽アイゼンを履く

鶏頂山から釈迦岳は1時間5分のコースタイム

釈迦岳山頂、眺望無し。大己貴命(おおあなむちのみこと/大国主命)と釈迦尊があった。寒いし時間もないのでパンだけ食べて下山を急ぐ。

鶏頂山を見ながら下山

駐車場4時着。この後、茨城の人と10分位話をする。

翌日は鬼怒川龍王峡ハイキング。

虹見の滝

虹見橋

むささぴ橋の袂のむささぴ茶屋

そこから引き返すつもりでいたが、少し先の「大観」という場所が龍王峡随一の眺めだと茶屋の御主人に勧められた。

落葉を踏む復路

次は鬼怒川ロープウェイ。発車まで時間があったので、すぐ脇の護国神社と鬼怒川温泉神社に参拝。

日露戦争から太平洋戦争まで、この小さな町、藤原町でも256名の人が戦死したそうだ。

ロープウェイの山頂には猿の公園があって、猿が猿舎の屋根に上って日向ぼっこしていた。いつの時代も物を持たない猿だけが平和である。徴兵もない。戦争に行って死ぬこともない。戦地に赴く若者はそんな猿をどんなに羨んだろうか。

後ろは高原山

高原山の釈迦岳と鶏頂山を望む

急角度のロープウェイ

知らない場所の、知らない山に登り、知らない風景を見て、しらない人の話を聞くのは、山登りがもたらす、ひとつの利点であろう。新潟にいたら氷雨に打たれて冬囲いをするしかなかったであろう。